ドユパンにこの問を出された時

 ドユパンにこの問を出された時、己は骨に徹《こた》へるやうな気味悪さを感じた。そして云つた。「気違だらうか。どこか近い所にある精神病院を脱け出した躁狂患者だらうか。」「さうさ。君の判断も一部分から見れば無理ではない。併し躁狂の猛烈な発作の時だつて、そんな不思議な声は出さない。狂人だつてどこかの国...

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馬鹿げた判断だ

「僕はあの窓の話をしてゐるうちに、窓を逃道として考へることを止めて、入口として考へることにした。併し僕は這入るにも出るにも、あの窓を使つたものだと考へてゐるから、それで差支へないのだ。そこであの室内の状況を思ひ出して見てくれ給へ。箪笥の抽斗《ひきだし》は引き出して、中が掻き廻してあつて、何か取つたも...

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下手人は窓から出たには相違ない

「そこで下手人は窓から出たには相違ないが、出てからどうして下りたかが疑問だ。己は家の外廻を廻つて見た時、そこに気を付けて見た。丁度あの窓から五尺五寸許の距離に避雷針から地面へ引いた針金を支へる棒が立つてゐる。併し外から這入るとすると、この棒を登つて往つて、窓に手を掛けることは出来ない。況んや窓から這...

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